VACCINATION 肺炎球菌ワクチン
肺炎球菌ワクチン
肺炎球菌ってどんな菌?
肺炎球菌はこどもからおとなまで広く感染し、肺炎や髄膜炎など時に重篤な病気を起こす細菌です。はなの奥などに常在している菌ですが、こどもの場合は生後3~4ヶ月以降母親由来の免疫が低下してくる時期に重症感染をおこす可能性があります。また日本人の死因第5位が肺炎であり、高齢化社会をむかえた現代では高齢者における肺炎球菌感染の予防も重要となってきます。こどもの感染症もおとなの感染症もワクチン接種による予防効果が高いことがわかっており、積極的なワクチン接種が推奨されています。
肺炎球菌ってどんな菌?
肺炎球菌ワクチンには小児・成人に使用可能なプレベナー®(PCV13)と高齢者のみに使用可能なニューモバックス®(PPSV23)の二種類があります。
プレベナー®は生後2ヶ月から接種可能で、こどもも高齢者も接種できます。免疫獲得能が高く、基本的には再接種は不要です。小児は皮下注射ですが高齢者は筋肉注射での投与となります。
ニューモバックス®は65歳以上の方で公費負担による接種が可能ですが、永続的効果が期待できないため基本的には五年ごとの再接種が必要になります。こちらは高齢者のみが対象ですが、皮下注射、筋肉注射のどちらでも問題ありません。免疫獲得の観点からは筋肉注射のほうがよいと考えられます。
接種スケジュール
こども
小児用肺炎球菌ワクチンは小児定期予防接種の対象です。生後2ヶ月前での接種では有効性が証明されていないため、生後2ヶ月以降での接種となります。標準的なスケジュールとしては4週間隔で3回接種、そこから間隔をあけて生後12~15ヶ月で1回接種です。
1回目:2ヶ月の誕生日が来たところでB型肝炎①、ロタ①、Hib①、小児肺炎球菌①で同時接種
2回目:1回目から4週間あけてB型肝炎②、ロタ②、Hib②、小児肺炎球菌②、4種混合①で同時接種
3回目:2回目から4週間あけてロタ③(5価のみ)、Hib③、小児肺炎球菌③、4種混合②で同時接種
4回目:1歳になったとこおでHib④、小児肺炎球菌④、4種混合④、MR/ムンプス/水痘①で同時接種
が推奨されています。基本的には他のワクチンと同時接種となります(Hib、小児用肺炎球菌ワクチンは同じスケジュールで接種します)。
ワクチン.netより引用
おとな
こどもと異なり高齢者ではプレベナー®とニューモバックス®の双方が接種可能です。ニューモバックス®は定期接種対象ですがプレベナー®は任意接種となりますが、双方を連続して接種することも可能です。ただ、米国などでも連続接種することに関して強い推奨はしておらず国内でも同様の立場をとっております。日本感染症学会/日本呼吸器学会合同委員会による考え方が示されていますので詳細はHPをご覧ください。
日本感染症学会/日本呼吸器学会合同委員会 65歳以上の成人に対する肺炎球菌ワクチン接種に関する考え方(第3版 2019)
https://www.kansensho.or.jp/modules/guidelines/index.php?content_id=38
接種を希望される方は、野田市で一部助成がありますのでこちらもHPを参照ください。
https://www.city.noda.chiba.jp/kurashi/kenko/chusha/1000345.html